私的web3観

web2.0の振り返り

web2.0は革命だった、で良いと思っている派である。けっきょく何が実態なの?という人もたまにいるけど、誰もが表現できるようになったことはホームページでもできるようになっていたので、ユーザージェネレイティッドコンテンツがマネタイズできるようになったことが本質だったと思う。この場合のユーザージェネレイティッドコンテンツという言葉は、プラットフォーマーに対する広義の対義語で用いていて、個人だけでなくサードパーティの法人も含まれる。よって、只のコンテンツと呼んだ方が適切かもしれないが、web2.0っぽいのでこのままにする。個人や何も資本がないスタートアップでもネットでビジネスが成立するようになったので、エコシステムが爆発した。

 

次点として、コンテンツ量が爆発しても、フィルタリングにより人気のあるコンテンツが適切にレコメンデーションされるプラットフォームが生まれたことを挙げる。(ここでは挙げないがインフラの成長もあり)誰でも容易に利用できるのでマスアダプションが加速し、かつ大量消費が可能になったことで、供給量が増えても需要が飽和しなくなった。

 

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自律分散が有用になるのはオートスケールのアトムとして動く時である

「分散」が必ずしも絶対正義でないことは明らかである。有用になるケースは、アトムレベルで分散協調できるようにすることでオートスケールが可能になる場合である。無用になるケースは、リソース拡散する建前として用いられる場合である。

 

言い換えると、後から部品を追加しても支障なく全体を協調拡大できるようにするものだとプラス、既存の塊を砕いて拡散させるだけのものだとマイナス。

 

インターネットのネットワークやUNIX哲学、さらには仮想サーバのように、アトムで自律分散の仕組みができると、後から部品を追加していっても全体が協調拡大できるシステムを作れる。人間が手動でやるよりもコストやリードタイムが下がり、労働集約から資本集約に変化し、天井無しの成長曲線が理論的に可能になりうる。また、特定の主体者への依存が下がることで第3者が参加しやすくなり、集合知の醸成や新しい生態系に進化しやすくなる。

 

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[翻訳] Magicverseは倫理的な基盤を持つ ~Magic Leap CEO Rony Abovitzのインタビュー ~

この記事は、VentureBeatの記事「Magic Leap CEO Rony Abovitz interview — The Magicverse will have an ethical foundationを翻訳したものです。記者のDEAN TAKAHASHI氏より翻訳の了解いただき、私の責任で翻訳させていただきました。ありがとうございます。

 

先に言っておきますが、抽象的な例示が多い上に口語体で文法が崩れているため、難解です苦笑

 

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デジタル資産の著作権

 『デジタルオブジェクトはコピーされたがっている』

去年は、漫画村が話題になっていたが、デジタル資産の著作権や所有権は、たぶんインターネットと同年齢と言っていいくらいに昔から議論されてきたし、贋作を排除するために検索エンジンDRM(degital rights managements)のようにテクノロジー面での挑戦も続いてきた。

 

書籍「インターネットの次に来るもの」でも、もちろんのようにデジタル著作物の問題を取り扱っている。インターネットを対象にしているからどこの章でも絡むといえば絡むのだが、特にフローイング、シェア、トラッキングの章あたりで大きなテーマになっているといえそう。

 

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空間インターフェースのブラウザを考える

  • edge撤退とこれからの姿
  • 空間インターフェースの中で、これまでのブラウザ技術を基盤として、デスクトップアプリのように種々のアプリケーションを実行する姿を想像しています
  • なぜブラウザを引き継ぐのか?
    • 1.  既存のインターネット資産が膨大にある
    • 2. 新たに作られるコンテンツも2D的な媒体で十分なものが多いのではないか(少なくとも脳波に直接送るまでは)
    • 3. 誰でも任意のプログラムを公開できインストールしないで実行できる自由なweb
  • 空間インターフェースのブラウザで求められるもの
    • 入力はガラッと変わる
      • 音声で入力される
      • ジェスチャーで入力される
      • コントローラーから入力される
    • アウトプットはタブが解けて個別のアプリケーションになる
      • メニューUIは一新される
      • タブではなくてウィンドウ
      • 6DoFに合わせたレンダリングエンジン
  • 現在から未来へ続く橋
    • chromiumはすでに分離されている
    • タブアプリはネイティブアプリのように振る舞える
    • ヘッドレスブラウザのようにruntimeとして引き継ぎつつ、UIを作り直す
    • WebXR device APIによりブラウザアプリケーションのまま6DoF空間に展開する
    • Missing Parts
  • 空間に解き放たれたブラウザ
  • 参考文献
    • Paul Kinlan氏
    • Helio
    • WebXR Device API


edge撤退とこれからの姿

 

edge has gone away. but it is the weakest of four kings. I hope:
want safari to follow. They became the basis under cause (refs: Tactics Ogre). chrome and firefox, each one intends more native and more evolutional, will survive and accelerate web to next stage. and new one will come...

page-typed browser will be once ported as same as now. but, in the process to spacial interface, it will disassemble. some elements which try to recompose current web (such as web components including web packaging, ES module, realm etc.) will become increasingly important.

by the way, 2D UI remains there. many input interfaces will replace to calling directly by voice AI agent and gesture including eye tracking, but many outputs will display on 2D UI. I saw such landscape at DENNOU-COIL.

 

これは、edgeが独自エンジンから撤退することを発表した時に、私がSNSに投稿した文章です。

 

BrokenEnglishだし、インターネットミームを使ってフザケて書いているため、ざっと言い直すと、「chromiumに統一されていくことは憂う話ではない」と言いました。

 

なぜなら、edge撤退は、2次元ディスプレイにおける競争だからです。ユーザーインターフェース世界は、既に空間インターフェースへの移行が始まっています。ブラウザは大きな変化をするはずです。次代の挑戦権を、もっとも進化を志向してきたchromeと、もっともネイティブを打ち出してきたfirefoxが得たと言えるし、結局のところ、空間インターフェースに標準を当てた新たなブラウザが生まれることが、必然ではないでしょうか。

 

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コンフォートゾーンから外れることと心理的安全性を高めることは融合する

去年の流行語大賞は『コンフォートゾーン』だった

もちろん、個人的な話で、世代的に通じる人ならみうらじゅんのマイブームってやつだが、そうだった。言葉自体は前から知っていたが、急速に意識するようになったのは去年だった。

 

コンフォートゾーンとは「居心地のいい場所」と訳されるが、使われ方としてはコンフォートゾーンから抜け出せというものが多い。未知の分野に飛び込め!慣れ親しんだ環境をリセットすることが飛躍的な成長の秘訣だ!みたいな。どうもこれに違和感があって、非連続の成長って言葉の響きはかっこいいけど、これまで培ったスキルや人間関係や地位を投げ捨てて1から出直すって、実際やると惨めなものじゃないかという感想がある。(自分は何度かそういうキャリアチェンジを行なっている)

 

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海の向こうの動向についてstartupからsmall businessへのチェンジに注目している

海の向こうの動向は、自分にとってはstartup(エグジット至上主義)からsmall business(中小企業)へのギアチェンジが関心どころだ。

 

 

ここ20年ほど様々な点から賞賛されてきたシリコンバレーイズムが手のひら返しになっていることに驚く。

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